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チェンブロック ライニングの摩耗限界

作業日:2021年9月

写真は、チェンブロックの巻上ブレーキです。

巻上下ができないとのことで調べたところ、下記の様な状態となっていました。

まずは、写真2枚目に注目して下さい。ブレーキディスクとブレーキコイルとの隙間が左の正常品と比べて広くなっているのが分かります。

写真3枚目は、ブレーキを更に分解してライニングのみにした物です。左に比べて、右のライニングは、摩耗しているのが分かります。摩耗により、ライニング貼り付けのカシメまで見えてしまっています。

写真4枚目は、ライニングの寸法を測っている写真です。上の正常品が6.3ミリに対して、下の異常品は、5ミリしかありません。

以上の事から、巻上下が出来なかった原因として、ブレーキライニングの異常摩耗により、ブレーキコイルとディスクの隙間が広がり、ブレーキコイルにディスクが吸着することが可能な隙間の限界を超えてしまった事で、ブレーキが開放されなかった様です。

今回の様な事を防ぐには、年次点検でブレーキを分解、測定する事で、摩耗限界かどうか判断が可能となります。弊社といたしましては、摩耗限界になってからでは、動作に不具合が出る恐れがありますので、早めのブレーキの交換を推奨しております。