年の瀬も迫り、皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、写真は三菱のギヤードモーターです。
先日、お客様からクレーンの横行が動かないとご連絡をいただき、駆けつけました。
クレーンは、横行台車にホイストが乗せてあり、横行台車の移動は、ギヤードモーター(モーターと減速機がセットになった物)にスプロケットを取り付けたチェーン駆動でした。(写真1枚目)
上部で点検したところ、モーターは作動しますが、スプロケットが回転しないため、チェーン駆動できない状態でした。
そこで、ギヤードモーターの減速機内部で、歯車か軸に異常があるのではと判断し、ギヤードモーターを取り外して分解したところ、モーターのローターの軸が破断していました。(写真2枚目)
出力軸の破断によって、モーターの出力が減速機内で空転、スプロケット部に出力が伝わらないことで、チェーン駆動が出来なかった様です。
チェーン駆動は、始動停止負荷が通常の駆動方式に比べて大きくなります。そこにプラッキング(進行方向とは逆方向に急激に操作すること)を繰り返していると、さらに大きな負担がかかります。
今回は、プラッキング操作の常用で出力軸に負荷がかかり続けたことが、破断の原因ではないかと推測されます。
急激なプラッキング操作は控えるようにしましょう。