作業日:2021年2月
クレーン講座第18回は、巻上ワイヤーロープのキンクについてご説明します。
キンクした巻上ワイヤーロープは、「クレーン等安全規則」により、廃棄すべき基準に該当します。
写真は、キンクした巻上ワイヤーロープです。「く」の字に変形しています。(荷を吊った状態で、横走行時に物に引っ掛けたと考えられます。)
一旦キンクした巻上ワイヤーロープは、いかに変形をうまく直したとしても、ワイヤーロープ強度は戻りません。
特に、著しくキンクしたワイヤーロープは、巻上時にドラムの溝へワイヤーロープが入らなくなります。
乱巻したワイヤーロープは、隣の溝に入っているワイヤーロープへ乗っかる状態となり、ワイヤーロープ同士が擦れあってしまいます。その状態を放置すると、ワイヤーロープに負荷ががかり、摩耗や素線の断線へとつながります。
ワイヤーロープがキンクした場合は、ワイヤーロープの取替をお願いします。