新卒で入社するにしろ、転職で中途入社するにしろ、新しい環境に飛び込むのは誰だって不安です。どんな人がいるんだろう、どんな会社なんだろう?入ってみなければ分からない、というのは尤もなんだけど、できるだけ事前に知りたいのが人間ってもの。という訳で、中途入社組の藤本さんに、外から見た愛和産業と、実際に入社してからの会社の印象について赤裸々に語ってもらいました。
藤本健司|2013年中途入社
製造部/営業課に所属。前職も同じ業界のメーカーで営業職をしており、前職に在職当時から取引先として愛和産業と付き合いがあったという。転職を考え始めたときに、パートナーとして大きな信頼感を抱いていた愛和産業をまず思い浮かべた。
【外から見た愛和産業】どんな依頼も必ず解決してくれるプロの技術者集団。
――藤本さんは前職も同じ業界で、メーカーの営業をしていたそうですが、当時、愛和産業とはどんなお付き合いをしていましたか?
藤本 前職では、天井クレーンの構成部品である「ホイスト」のメーカーで営業をしていました。主に製造業のお客様を対象にホイストを販売・納品することが当時のおおまかな仕事内容です。そこで、納品先のお客様の工場でホイストを含む天井クレーンに不具合が起きた場合に、愛和産業へ修理依頼などをする立場でした。
※ホイスト…重量物をモーターとワイヤーで上下左右に移動させる巻き上げ装置。
――藤本さんが発注元になって、愛和産業に仕事を依頼していたんですね。当時は、愛和産業にどんな印象を持っていましたか?
藤本 とにかく「頼りになる」の一言でした。お客様から急に飛び込んでくる緊急度の高い修理依頼にも対応してくれます。故障原因が簡単に特定できない難易度の高い修理でも魔法のように解決してくれる。当時の私にとっては、「何かあったらまず、愛和産業に相談しよう」と決めていた存在でした。
――すごく信頼していたんですね。特に、どんなところを評価していましたか?
藤本 知識や経験の深さでしょうか。歴史がある会社ですから、ベテラン技術者のノウハウは日本でトップクラスだと思います。例えば、長くホイストを使ってくれているお客様だと、廃番になった製品がまだ現役で稼働していることがザラにあります。そうすると故障の際に、修理しようにも部品が無いんです。その場合、メーカーの人間としては新しい製品への買い替えという選択肢しか思い浮かばないのですが、愛和産業に相談をすると、実は現行機種の部品でも代替できることを経験から知っていたりします。メーカーの人間よりも製品に詳しいんです。すごいと言うしか無いです。
【入社して分かった愛和産業】メンテナンスの現場に出してもらい、イチから育て直してもらった。
――メーカーから愛和産業に転職したのは何故ですか?
藤本 実は、前職のメーカーで海外企業とのM&Aがあり、仕事環境が変わってしまったことが大きな理由です。私はもともと、現場に出ることが好きな営業でした。現場作業に立ち会いながら仕事を進めるスタイルが肌に合っていたんです。しかし、M&Aの影響で営業の仕事のやり方を変えざるを得ない状況になり、転職を考えるようになりました。
――転職先に愛和産業を選んだ理由はなんでしょう?
藤本 もともとパートナーとして尊敬できる人ばかりだったので、転職を考え出してすぐに「愛和産業に行きたい」と思うようになりました。幸い、人づてに社長に相談を持ちかけたところ快くOKを出していただいて、入社が決まりました。2013年、33歳のときのことです。
――中から愛和産業という会社をみて、印象は変わりましたか?
藤本 技術がすごい、という印象は変わりません。ただ、第一印象は転職者に優しいというか、懐が深いイメージを持ちました。
――「転職者に優しい」というのは具体的にどんな点から感じたのでしょうか。
藤本 実は、入社当時は前職での経緯もあって精神的に少し落ち込んでいたんです。そんな私を見て何かを感じてくれたのか、社長はあえて「がんばれ」とも言わずに、愛和産業の仕事に慣れることを第一に考えてくれていた印象があります。直接、会話を交わした訳ではないですが、気を遣ってくれている雰囲気を感じましたね。いきなり営業ではなく、メンテナンスとして現場経験を積ませてくれたこともありがたかったです。もともと、現場に出ることが好きでしたから。メンテナンスの仕事が楽しくて、結局入社してから5年間はメンテナンスとして働きました。メーカーにいたときよりも技術的な知識をかなり深められたと思っています。
【愛和産業の社風】社員がみんな人見知り。仲間と仲良くなるために、やったこと。
――転職者だからこそ分かる、愛和産業ならではの社風ってありますか?
藤本 これ、声を大にして言いたいです。とにかくみんな、人見知りです。まず、その点にびっくりしました。
――人見知り…それは、新しく入る人は苦労しそうですね(笑)。
藤本 そうなんです(笑)。なので最初は、少し遠巻きに見られていたような感じでした。「あいつ、メーカーから転職してきたってよ」みたいな空気感をひしひしと感じました(笑)。
――皆さんと距離を縮めるために、何か頑張ったことはありますか?
藤本 当時、スマホゲームが社内の若手の間で流行っていたんです。それで、みんながやっているのを見て自分もやってみようと思い、始めました。そうすすると、攻略法を聞くために会話が生まれたり、仕事後にオンラインで一緒にゲームをしたり、自然と距離が近くなっていったことを覚えています。
ただ、年配の大先輩の方々はお酒好きが多いので、仕事以外の話をするようになったのは酒の席を重ねていったことが大きいですね。この点、今の時代にはそぐわない付き合い方かもしれないですけど(笑)。
――「お酒の席」以外での、年配の方々の攻略法ってありますか?
藤本 みんな人見知りなんですが、一度懐に入ってしまうとすごく面倒見がいい人たちです。なので、若手の場合は怖がらずに思い切って何でも相談してみることじゃないでしょうか。何も考えずに懐に飛び込んじゃうのが一番です。実は大先輩の方々も、若手に仕事を教えたくてウズウズしている人ばかりですから、若手から距離を縮めてもらえることは嬉しいはずです。怖いのは見た目だけですから(笑)。
――藤本さんも、今では愛和産業の一員になれましたか?
藤本 はい。もうすっかり。特に一対一で話をしていると、みんな、仕事や会社に対して熱い思いを持っていることが分かります。人見知りなのは最初だけなんですよね。この先、会社がこんな方向になって行くといいよね、なんて話をしていると、みんなが胸の内に同じ思いを持っていることを感じます。
【愛和産業の遊び】年に一度のイベント、社内旅行、独自企画した「酒蔵を回るツアー」。
――社内のイベントも定期的に行われているそうですね。
藤本 それほど多く無いですが、社員の親睦を深めるイベントもあります。年に一度、6月くらいに社員が集まってソフトボールやバーベキューを楽しむレクリエーション大会があります。なんでソフトボールかと聞かれると、特に理由はないんです。それほどみんな、球技が好きな訳でも無いですし(笑)。ただ、大人数が一緒に楽しめるスポーツとなると、ソフトボールがピッタリだったんじゃないでしょうか。あと、10月くらいには慰安旅行もしています。どちらも強制参加では無く、参加したい人だけが自由に集まって楽しんでいます。
――藤本さんが企画したイベントもあると聞きました。
藤本 そうなんです。これは、私が「酒好き」という理由だけで始めた個人的なイベントなのですが。年に一度、同じ酒好きのメンバーだけを集めて酒蔵ツアーに出かけています。最初は少人数だったのですが、回数を追う毎にメンバーが増えていって、社長や部長が参加してくれた年もあります。行きたい人だけが、1年間お金を積み立てて行く「ゆるい」集まりなので、楽しいですよ。
――今まで、どんな土地に行きましたか?
藤本 毎回、いろんな所に行っています。サントリーの山崎蒸留所や白州蒸溜所、神戸・灘の酒蔵に行ったこともあります。すべて日帰りなので超過密スケジュールなんですけど。
――「酒好き」の情熱、恐るべしですね。
藤本 でも、楽しいですよ。仕事以外で長い時間を一緒に過ごすと、普段では分からない一面が見えたりします。例えば、日帰りですので1日のスケジュールのやりくりが大変なのですが、その際に電車移動の時間割をほぼ完璧に計画してくれる人がいて関心したり。仕事では見えづらい有能さを感じたりすると、少し見方が変わります。
――改めて、転職先に愛和産業を選んで良かったと感じていますか。
藤本 そう思います。前職は1000名以上の規模の会社だったのですが、実はその中で顔と名前が一致するのって、十数名程度なんです。愛和産業は60名ほどの会社ですが、全員のことを知っています。仲間を身近に感じられる風土が、自分に合っていると実感しています。